見えにくい状態のことをロービジョンといいます。視覚障害という言い方もありますが、ロービジョンの方がもっと大きな概念で、身体障害者手帳の有無にかかわらず見え方全般で困っている人のことをロービジョン者という場合もあります。
治療により病気が落ち着いていても、見え方で困っている患者さんは多く、ロービジョンケアが有効なことがあります。
ロービジョンケアとは、見え方で困っている人を少しでも生活しやすくなるようにすることです。
視機能が上がるわけではありませんが、ロービジョンケアを取り入れることで生活がずいぶんしやすくなります。
見えにくさで困っているときには、自分一人で悩まずに、まずはロービジョン外来を受診してみてはいかがでしょうか。
ロービジョンの見え方にはいろんなパターンがあります。まずは今の視力と視野の状態をよく調べる必要があります。あなたがいま見えている力を「保有視機能」といいます。
見えにくいことで具体的に困っていることをニーズといいます。自分自身のニーズをはっきりさせることはロービジョンケアを有効に進めるためにも大切です。
しかし自分では自分のニーズがはっきりとわからないこともあります。ロービジョン外来ではスタッフが問診を行いながら、あなたのニーズを一緒にはっきりとさせていきます。
具体的なニーズがわかったら、各種補助具を使ったり、公的サービスの利用を取り入れたりします。
人によっては、学校で、職場で、家庭で、各々の背景によっても補助具やサービスの取り入れ方が異なります。できるだけそれぞれの場所で生活しやすくなるように、スタッフでサポートしていきます。
ロービジョン者にとって、各種の情報はとても大切です。いまはインターネットを通してかなりの情報を得ることが可能になりましたが、ロービジョン外来でも関連情報を得ることができます。